薬王堂気まぐれ通信使№847   2023-6-18
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

6月18日(第3日曜日)植物図鑑作家、並びに編集デザイナーでもある林将之氏の観察会があると知り参加することにしました。
林氏は「葉で見分ける樹木」・「沖縄の身近な植物図鑑」・「樹木の葉」など多くの本を執筆されています。
私は山と渓谷社発刊の「樹木の葉」に写真提供をしたことがありましたので今回、山口県で観察会があると聞いて行くことにしました。
田布施町・麻里府公民館に集合しその近くを植物散策しました。
午後2時からの開講ということでしたので広島を午前10時半ころに出発しました。
山陽自動車道の玖珂(くが)で下車して一般道に入ります。


そこから伊陸(いかち)を経由し築廻(つきまわし)という場所を経由して柳井(やない)に入ります。


田布施(たぶせ)に向かいますが途中にも別府(べふ)というバス停を通ります。
なんと読みにくい地名が多い場所だと思いましたね。
午後1時頃に麻里府(まりふ)公民館に到着しました。
観察会が始まるまで近くの砂浜を歩いてみました。
オカヒジキ
ハマボウフウ
コウボウムギ
ハマゴウ
ハマヒルガオ
ツルナ
ハマウド
ハマエンドウ
マサキ
キミガヨラン
ムベ
ダンチク
等が見られます。

潮のひいた砂浜に穴が開いていました。
イタドリの枯れ枝で掘ることにしました
最後は手で掘り進めます。
30㎝ほど掘り進んだところで何か生き物に触れました
よく見るとスナガニのようです。
親指をかまれながら捕まえます
腹部のふんどしが長いので雄カニのようです。
この浜には四本指のタヌキも来るようです。
ハマボウフウの根を掘ってみることにしました。


ハマボウフウ


ハマボウフウは漢名で北沙參といい咳止めや去痰の為に使われます。
漢方薬に配剤される防風(ボウフウ)という生薬は日本に自生していない為にハマボウフウが代用品として用いられ植物名の語源にもなったようです。
ハマボウフウの新芽は軽くゆでて酢の物にしたり刺身のツマに利用します。
根部は食べれるとは思いますが硬そうでやはり薬用にしか利用するしかないようです。
近くあったコウボウムギの枯穂を数本いただきました。

さて2時近くになりましたので麻里府公民館に行くことにしました。
会場には約30名の方々が集まっていました。


林氏の話しを聴く参加者 (麻里府公民館教室)


林氏から概略の説明を聴き、野外観察に出かけます。
トウコマツナギ
クロガネモチ
タイサンボク
ヤマモモ
ヤブガラシ
ドクダミ
カイズカイブキ
アップルミント
ナヨクサフジ
ホソムギ
ヒメコバンソウ
ヒナタイノコヅチ
アキノノゲシ
ユスラウメ
ノブドウ
ギシギシ
スイバ
ヒョウタンボク
フサフジウツギ
ヤブジラミ
ニシキギ
カイズカイブキ
ナラガシワ
イヌビワ
メリケントキンソウ 棘種子
アカメガシワ
ネムノキ
センダン
ノグルミ
ハゼノキ
ホタルブクロ
クマノミズキ
トキワトラノオ
ノキシノブ
ヤマハゼ
エビズル

テイカカズラ
ネズミモチ
アラカシ
カラスザンショウ 
ユウゲショウ
オオフサモ
ヨモギ
イチョウ
ヤマグワ
ブンゴウメ
などなど・・・


野外観察会


林先生のお話しは色々な分野に拡がって興味深いものでした。
最後に公民館の一室で観察したハッカやドクダミ・カラスザンショウの葉にチョコレートを乗せたもの、アキノノゲシのおひたしをサルトリイバラの葉に乗せたもの茶仕立てにしたものなどをいただきました。
またの機会があればぜひ参加したいと思いましたね。
帰宅しコウボウムギの穂筆を作ってみました。
牧野植物図鑑ではコウボウムギの茎の繊維で筆を作った!とありますが私は果穂で筆を作ってみました。


墨硯筆紙


意外と奇麗に書くことが出来ました
弘法は筆を選ばず!と言ったとか・・
弘法も筆の誤り!という詞もあるようですし・・・
ホーム   一覧に戻る